ランリーマン第4話

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練習

能登万葉の里マラソンに参加する事が決まり、まじめに練習をした。

10日間で100km。

初心者が走る距離ではない。

メンテナンスもろくにせず、毎日走ることだけ考えていた。

走る以外に何も分からない。

そんなある日、東京へ出張することになりランニングの聖地皇居に走りに行けることになった。

21km走ってホテルに戻った時には膝に違和感がある。

「疲労が溜まってきたんだなぁ。」

深くも考えずに、次の日早かったのでそのまま就寝した。

次の日も何か膝に違和感がある。

膝を曲げた状態から伸ばすと引っ掛かりを感じる。

これが、ランナーズニーだ。(腸頸靭帯炎)

当時は何も知らない。

出張から帰っても練習はやめない。

そして、足は潰れた。

能登万葉の里マラソン

大会までほとんど練習も出来ず、足の違和感も残ったままである。

ペースも何もプランなどなく全力で走るだけだ。

そして、ついにスタートを迎えた。

「パーン!」

遠くの方で号砲がなった。

スタートは渋滞の中進み、周りのペースに合わせて走った。

空いてくると隙間を縫って追い抜いていく。

感覚的には5分/kmペース。

明らかにオーバーペース。だが、そんなプランは存在しない。

とはいえ、本番となれば実力以上の力を発揮できたりする。

サブ4ペースは維持できている。

疲労はあるが、自分の限界を知らない。

「まだまだいけるんじゃないか。」

そんな思いが湧き始めていた。

30kmの壁

しかし、噂通り30km手前からドッと体が動かなくなった。

「これか〜30kmの壁。手前からきてるやん。」

エイドで牡蠣丼だけは食べると決めていた。

まだ、売り切れていなかったのでゆっくり頂く。

味なんてしない。もう、味わう余裕がない。

どうせ足はもう動かない。

エイドで休んでいたら、さらに足が動かなくなっていた。もう自分の足ではないみたいだ。

30kmからはトボトボと歩いては走ってを繰り返す。タイムなんかどうでも良い、とにかく早く終わりたい。それだけだった。

大きな着ぐるみを着た人にも抜かれて行った。

「あの人すごいなぁ。」

調子をぶっこいていた自分が情けなくなる。

あんなに余裕ぶっこいていたのに、恥ずかしい。

40km手前からは更に痛めていた膝がもう上げられなくなった。腸頸靭帯炎の発作が起きた。

針を膝にぶっ刺したような痛みが膝を上げるたびに繰り返す。

もはや地獄。

「こんなことなら、フルマラソンなんてやらなければよかった。」

そう思いながら、とにかく歩いた。

足を引きずりながら。

サブ4のペーサーに抜かれても勿論付いていけない。

歩いた方が早くなり、頑張って歩いた。

そして、ようやく地獄から解放された。

4時間25分41秒。

完走出来ただけで、十分だった。

もうマラソンなんてしない。

ランリーマン第5話

膝の神『ひざ小僧』1日1ポチ

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